投資初心者の人は最初聞いて、「どっちがどっちか分からない…」と思うバリュー株とグロース株。
この2つの理解を深めることは、株式投資をする上で非常に重要です。そこで、今回の投稿ではバリュー株とグルース株のそれぞれの説明・特徴を分かりやすくお伝えします。
グロース株
グロース株とは、投資家から成長性が期待されていて、大きな株価上昇が見込める銘柄のことです。
現時点での企業価値は関係なく、将来的に大きな利益を生み出すことが期待されています。需要が大きい市場で業績が急上昇していく企業や、他社が参入しにくいサービスを提供して成長が期待されている企業などがグロース株に該当します。
このような銘柄はバリュー株と違い、現在の企業価値に対する株価は割高ですが、投資家は将来の企業価値に期待して投資しています。
グロース株の特徴として、大幅なキャピタルゲインの可能性があるということです。下のチャートはテスラです。

2013年1月はテスラの株価は約6ドルでした。ところが今(2022年1月22日)は943ドルと9年で150倍以上の上昇です!
代表的な銘柄
- GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)
- テスラ(TSLA)
- ネットフリックス(NFLX)
- ズーム(ZM)
- エヌビディア(NVDA)
メリット・デメリット
メリット ~大幅なキャピタルゲイン~
前述しましたが、キャピタルゲインがグロース株の一番の魅力です。
アップルでさらに例にあげれば、2011年7月時点では約14ドルでしたが、 今(2022年1月22日) は145ドルと10年で10倍以上となっています。

投資家からの期待が集中している銘柄は、長期的に上昇していく可能性もあるため、1回上昇トレンドに乗れば大きなキャピタルゲインを得ることが可能です。
株価の値上がりによって数倍にもなる銘柄に投資したい人は、有望なグロース株を探すと良いでしょう!
デメリット ~インカムゲイン(配当)は期待できない~
グロース株は、インカムゲインが得られないケースが多いというデメリットがあります。例えば、グーグルやメタ(旧フェイスブック)、テスラは配当がありません。
基本的にグロース株は、得られた利益を配当金として株主に還元するよりも、自社の設備などに投資することに費やす場合が多いです。そもそも業績が赤字で、株主に還元できる利益がない場合も少なくありません。その分、キャピタルゲインによって、株主に還元するという考えが強いです。
ですから、グロース株は保有期間中のインカムゲインはほとんど期待できないと考えた方が良いでしょう。
安定したインカムゲインを狙った投資がしたい場合は、グロース株ではなくバリュー株への投資を検討すると良いでしょう。
バリュー株
バリュー株とは、本来の企業価値より株価が割安に放置されている銘柄のことです。
利益や保有資産などから算出される企業価値と比較して、株価が低い企業はバリュー株ということになります。
バリュー株は多くの場合、
- 知名度が低い
- 売られて株価が下がりすぎている
- 成長が期待されていない
などの理由で株価に割安感が生まれています。
このような銘柄は株価が割安なタイミングで購入することで、本来の企業価値に株価が追いついた時に利益を出すことができます。
株式投資は「安く買って、高く売る」のが基本的な原則となるので、割安に放置されている銘柄を探している投資家は多いです。
大きな株価成長は見込めないものの、本来の企業価値と株価の差額分の利益を狙っていく銘柄がバリュー株です。
代表的な銘柄
バリュー株はすでに成熟した業種の企業や、業績が安定していて利益も着実に出しているものの、知名度や話題性の低い企業が多く該当し、金融業や製造業、エネルギー等が多い傾向があります。
- 金融:バークシャー・ハサウェイ、JPモルガン、バンクオブアメリカ など
- 製造業:ジョンソン・エンド・ジョンソン、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)など
- エネルギー:エクソン・モービル
メリット・デメリット
メリット① ~低リスクで運用可能~
グロース株に比べて株価のボラティリティが低いことが挙げられます。そのため、比較的低リスクで運用ができ、株価が適正価格に戻るまで不安も少なく保有することが出来ます。
代表的なバリュー株であるエクソン・モービルのチャートをみると、2010年1月は約70ドルで今(2022年1月22日)は72ドルとほぼ変わっていません。約10年間のチャートの推移をみると、上昇・下落を繰り返しており、グロース株のチャートとは全く異なった値動きをしています。

メリット② ~配当がある~
バリュー株では安定的に配当や株主優待(日本株限定)を出している企業が多く、配当利回りも高い傾向にあります。エクソン・モービルの配当は約4.9%とかなり高いです。
また、毎年配当を増やしている「連続増配株」のほとんどはバリュー株です。例えば、コカ・コーラは59年連続で増配しています。
デメリット① ~大きなリターンが期待しにくい~
バリュー株は割安な点にも表れているように市場からの期待があまり高くないため、グロース株のように株価がテンバガー(10倍株)になることはほぼありません。
また、割安だから必ずしも株価に見直しが入るというわけでもないため、ずっと割安のまま放置されるリスクもあります。
デメリット② ~株価が戻らない可能性~
割安で放置されているのがバリュー株です。つまり、割安であり続けるのにはそれなりの理由があることが多いです。「業績が悪化している」「財務状況に問題がある」などの理由で見放されている場合は、株価が回復しない可能性があります。
〈まとめ〉グロース株・バリュー株の判断基準
以上がグロース株・バリュー株の特徴や長所・短所でした。
そこで、気になるのは「どうやってバリュー(割安)株かどうかを見極めるのか?」だと思います。割安か割高の判断基準はこちらの記事を!

では、また!
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